府中市白糸台の街を歩いていると、ふと足を止めたくなるような懐かしい光景に出会うことがあります。
便利で新しい大型店も増えていますが、やはり心が落ち着くのは、地域の人々に長年愛され続けている「顔の見える個人店」ではないでしょうか。
今回は、青空の下でのんびりとランチを味わう、少し贅沢な“府中の日常”に欠かせないお店「だんごの美好」をご紹介します。
オレンジの看板に誘われて「だんごの美好 白糸台店」

京王線武蔵野台駅から歩いて約2分。のんびりとした時間が流れる通りで、ひときわ目を引くのが、オレンジ色の鮮やかな看板の「だんごの美好 白糸台店」です。
昭和の時代から大切に守られてきたような、どこかホッとする店構え。お店の前に立つだけで、タイムスリップしたような懐かしい気持ちにさせてくれます。
私が伺ったのはちょうどお昼時の12時頃。
ランチタイムの真っ只中ということもあり、店頭にはお昼ご飯を買い求める近所の方や、仕事の休憩時間と思われる方の姿もありました。
お店に近づくにつれ、お醤油が焦げた香ばしい香りと、蒸したてのお餅や甘い餡の香りがふわっと漂い、一気にお腹が空いてくるのを感じます。
店員さんの優しさに触れる、心温まる注文タイム
お昼を回っていたため、店頭のショーケースに並んでいる商品は少しずつ減ってきていましたが、それでも巻物やお団子の種類の多さには圧倒されます。

「とりきんぴら巻」をはじめ、「わさび巻」・「明太巻」・「角煮巻」など、お団子屋さんならではの個性豊かな太巻きがずらりと並んでいました。どれも一本一本が太く、手に取らなくてもその重量感が伝わってくるようです。

お団子もボリュームがありおいしそうです。
パック詰めされたセットもあり、どれもおいしそうで悩んでしまう品揃え。迷っていると、店員さんが作業の手を止めて優しく声をかけてくれました。
「好きなものを選んでくれたら、新しく詰め直しますよ」
その時の気分や直感に合わせて、自分だけのセットを作ってくれる。常連さんが多い地域密着型のお店ならではの、マニュアルではない温かい心遣いです。
このお店が地元で愛される理由を肌で感じ、食べる前から心がほっこりと解けていくのを感じました。
迷った末、今回は食事系の「とりきんぴら巻」に加え、デザートとして「ずんだ団子」と「磯辺だんご」をチョイス。私にとっての最強のランチセットが完成しました!
団子とのり巻きに舌鼓 白糸台公園で青空ランチ
詰め合わせてもらったパックを受け取ると、驚くほどのずっしりとした重みが手に伝わってきます。この重さこそが、美好さんのサービスの良さであり、誠実さの証。
まるで自分だけの宝物を手に入れたようなワクワク感を抱きながら、美好さんから数分歩いた場所にある、地域の憩いの場「白糸台中央公園」へ向かいました。

広い敷地に豊かな緑が広がり、家族連れや散歩中の方々が思い思いに過ごす、府中らしい穏やかな公園です。
武蔵野台駅周辺の落ち着いた雰囲気を感じながら公園まで歩く時間も、忙しい日常のノイズを忘れさせてくれる至福のひととき。
公園に到着すると、澄んだ冬の空気の中に子どもたちの楽しそうな笑い声が響いていました。
ちょうど日当たりの良い開放感のあるベンチを見つけ、今日だけの特等席を確保。いよいよ、お待ちかねのランチタイムです。
ベンチに腰を下ろし、まずは買ってきたばかりのパックを丁寧に広げます。

陽の光に照らされた巻物とお団子は、さらに輝きを増して見えます。
ずっしりとした巻物の迫力と、お団子にこれでもかと盛られた餡のボリューム感。眺めているだけで幸せな気分になります。
まずは、今回のメインディッシュである「とりきんぴら巻」からいただきます。お箸で一つ持ち上げると、その中身の密度に改めて驚かされます。

中にはとりきんぴらがぎっしり!一口頬張れば、きんぴらのシャキシャキとした心地よい食感と、鶏肉の凝縮された旨みが口いっぱいに広がります。
味付けは、きんぴらの甘じょっぱさがご飯の甘みと見事に調和した、絶妙な「旨辛」加減。ボリューム満点ながら、程よい刺激が後を引き、ついつい次の一口へ手が伸びてしまう……そんな魔力を持ったおいしさでした。
続いては、お団子タイム。お醤油の香りに誘われて「磯辺だんご」からいただくことに。

お醤油の芳ばしい香りと、海苔の風味がたまりません。
お餅自体が驚くほどやわらかく、噛むたびにお米の自然な甘みと醤油のキリッとした塩気とが、絶妙に混ざり合います。「これぞ、お団子屋さんの王道」と言いたくなる、どこか懐かしく、そして完成された安心感のある味です。
そして、そのしょっぱさの余韻がある中でいただくのが、山盛りの「ずんだ団子」です。

見てください、このずんだ餡の圧倒的な量を。お団子の姿が完全に隠れ、これでもかというほどたっぷりと盛られています。
一口食べてみると、枝豆のつぶつぶとした食感がしっかり残っており、鼻から抜ける爽やかで豊かな香りがたまりません。
磯辺だんごの醤油の風味と、ずんだ餡の優しい甘さを交互に楽しむ時間は、まさに至福。
甘い、しょっぱい、甘い……という、計算し尽くされたかのような無限ループに、最後の一口まで夢中になってしまいました。
公園を吹き抜ける風を感じ、遠くの景色を眺めながら、ゆっくりと味わう自分だけの時間。
最後の一口を惜しむように完食すると、心地よい満腹感と多幸感に包まれました。
地元の名店でお気に入りの一品を自分で選び、青空の下で季節の移ろいを感じながら味わう。そんな、お金だけでは買えない豊かさが、府中という街の懐の深さであり、魅力なのだと改めて実感しました。
「だんごの美好」さんの温かい接客と、確かなおいしさ。白糸台での何気ないお昼休みは、私にとって明日への活力をくれる、最高のエネルギーチャージとなりました。
みなさんもぜひ、お気に入りの巻物やお団子を片手に、府中の街を散歩してみてはいかがでしょうか。
そこにはきっと、日々の生活をちょっとだけ特別にする「小さな幸せ」が待っているはずです。
だんごの美好 白糸台
住所:東京都府中市白糸台4-14-53
アクセス:京王線「武蔵野台駅」北口から徒歩約1分
連絡先:042-360-6482
営業時間:6:00-16:00 ※売り切れ次第終了
定休日:月曜日
駐車場:なし























