日本人にとっては、身近な存在でもある神社。京王線府中駅から歩いてすぐの場所にある、大國魂神社をご紹介します。府中市民の私も、ふらりと出かけた時にはいつもお詣りをする大好きなスポット。駅のすぐそばという賑やかなロケーションにも関わらず、一歩踏み入れれば、気持ちがスッと整うような、ここちよい場所です。

大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)と、出雲の大国主神
京王線府中駅南口から降りると、駅のすぐそばに、豊かなケヤキ並木があります。その並木道を旧甲州街道のほうへ向かって歩いていくと出会うのが「大國魂(おおくにたま)神社」。1900年以上の歴史の間、人々の生活を見守ってきた、由緒ある神社です。
東京五社※のひとつに数えられ、多摩地方で有名な大國魂神社ですが、実は、日本最古の神社の1つとして知られる出雲大社と繋がりがあることをご存知でしたか?
大國魂神社は、第12代景行天皇41年(西暦111年)5月5日、大國魂大神を武蔵国の守り神としてお祀りしたことが起源とされています。この大神は、出雲の国を築いた大国主(オオクニヌシ)と御同神。人々に衣食住の道を教えられ、医療法やまじないの術も授けられたと言われており、大國魂大神は、招福、縁結び、厄除け・厄払いの神様としても広く知られるようになっていったそうです。
これまでは心を整えるスポットとしてふらりと立ち寄っていたので、この関係性には私自身とても驚きました!

※東京五社:東京大神宮、靖国神社、日枝神社、明治神宮、大國魂神社
市外からも集まる大國魂神社
自分の生活の身近に、パワフルな神社があると知ると、ぜひ立ち寄りたくなりますよね。
大國魂神社には招福、縁結び、厄除け・厄払いのご利益があるとして知られていて、厄除、八方除、初宮詣、七五三詣、交通安全、家内安全、学業成就、商売繁盛等のご祈祷を毎日受け付けています。

参拝の作法は、一般的な神社と変わらず、鳥居をくぐる前に会釈をして、手水舎で心身を清めて参道を通り、拝殿まで進みます。賽銭箱の前で会釈をし、「二拝二拍手一拝」で拝礼します。
顔をあげて振り返ると目に入る、中雀門に向かった景色で、スッと爽やかな気持ちになる瞬間が心地よいです。

年間400の「お祭り」。1,000年を越えて紡がれてきた歴史
改めて大國魂神社について調べてみると、特徴として、長きにわたって、多くのお祭りが行われてきたことが挙げられます。大國魂神社の起源である5月5日前後に行われる「くらやみ祭」は、特に有名な規模の大きなお祭り。毎年たくさんの人で賑わっていますが、期間中は80万人もの人出とのことでした。この数字は、府中市民の数の4倍ほどになるので、すごいですよね・・・!
この「くらやみ祭」は千数百年続いてきています。7月におこなわれる「青袖・杉舞祭」も、千年近くの歴史があり、その他のお祭りも数百年続くものがほとんどだそうです。
毎日の「御日供養(神様に食事を差し上げる祭)」を含めると、年間の「お祭り」は400近く行われているということを知って驚きました!1000年以上経った現代でも変わらず、歴史を繋ぎ続けられていることに、日本人としてもっと文化に触れることや歴史を知ることのたいせつさを考えさせられます。

正月の初詣の時期には、例年約50万人の人出があると言われ、参道には出店もたくさん並びます。
我が家も2025年になる瞬間を境内で迎えましたが、とてもいい空間でした♪
夏の風物詩としての「すもも祭」、9月は「秋季祭くり祭」、11月の酉の市(とりのいち)など、季節を感じられる年間行事があり、たくさんの人で賑わいます。ぜひ公式サイトでチェックしてみてくださいね。
これからも、地域の守り神として
お祭りには全国から人が集まる神社ですが、日常の大國魂神社の風景からは、地元の市民からも愛されていることを感じます。朝の時間帯には、通勤路として通る人々や散歩コースにしている人々、日中には、小さな子どもとお母さんの姿。日が暮れる頃には学生の話し声。いままでもずっと人生のすぐそばに、大國魂神社があったんだろうなあと感じさせるシニアのみなさまとすれ違います。

歴史を振り返りながらのご紹介となりましたが、いかがでしたか?
神社のまわりには、市役所やカフェ、レストランなど、人々が集う場所がたくさんあるので、歴史を感じた後に、ぜひ訪れてみてください♪
これからもずっしりとした安心感で、わたしたちのことを見守っていてほしいですね。
大國魂神社
住所:東京都府中市宮町3-1
交通アクセス:京王線「府中駅南口」から徒歩約5分
JR南武線・武蔵野線「府中本町駅」から徒歩約5分
駐車場:参拝者用無料駐車場あり
■新宿方面より:稲城ICで降り、府中市街方面へ進み約10分
■八王子方面より:府中スマートICで降り、約10分
開門時間:6:30-17:00(9月15日〜3月31日)
6:00-17:00(4月1日〜9月14日)
※季節により神社の開門時間が異なりますので、ご注意ください。