京王線「多磨霊園駅」から歩いて2分ほど。
静かな住宅街にある「サーバジア☆カフェ」は、ジャズとコーヒーの香りに心ほどける癒やしの空間です。

2024年で創業20周年を迎えた、地元で長く愛され続ける名店。元研究者のマスターが淹れる極上の一杯が、訪れる人を優しく迎えてくれます。
今回は、通うたびに深まるこのお店の魅力を、マスターの温かいお人柄とあわせてたっぷりとご紹介します。
扉を開けた瞬間に広がる「透明な香り」の秘密

お店のドアを開けるとふわりと鼻をくすぐる、深みのある香ばしさと透き通るようなコーヒーのアロマ。
自家焙煎のお店というと、焙煎特有の煙っぽさや焦げた匂いが店内に充満しているイメージを持つ方も多いかもしれません。
サーバジア☆カフェの店内では、焦げ臭さではなく、焙煎豆の豊かな香りだけが漂っています。初めて訪れた時には「焙煎しているのに、どうしてこんなにクリアなんだろう?」と不思議に思ったほどです。

澄んだ空気に包まれながらカウンター席に腰を下ろすと、耳に届くのは心地よいジャズのBGM。
わずか5席のこぢんまりとしたこの空間は、静かな休日を過ごすにはとっておきの場所です。
「木曜の午後は比較的空いてるから狙い目だよ」とマスターが教えてくれました。

店内を眺めながらのんびりしていると、電話で注文しておいた豆を受け取りに来る常連さんによく出会います。「いつものですね」なんて短い言葉だけで通じ合う、阿吽の呼吸。
そんな何気ない光景を見るたびに、「このお店はこの街の暮らしに溶け込んでいるんだな」と温かい気持ちになります。
元タバコ研究者が辿り着いた「雑味のない」科学と職人技の焙煎理論

おいしいコーヒーはもちろんですが、カウンター越しにマスターと言葉を交わすのも、ここでの楽しみのひとつです。
マスターの須佐さんはかつて、30年近くも「タバコの研究職」をされていたという異色の経歴の持ち主。
一見するとタバコとコーヒーはまったく違うもののように思えますが、実はどちらも「焙煎(ロースト)」という工程を経て、素材の持ち味や香りを引き出すという共通点があるそうです。
長年の研究生活で培った科学的な知識と経験、そしてあの有名なKONO式ドリッパーの生みの親である河野会長から直々に伝授された焙煎技術。その2つが融合して、このお店だけの唯一無二の味が生まれているんです。

そんなこだわりの一杯ができ上がるまで、マスターが丁寧にハンドドリップする所作を眺めるのもこの空間ならでは。
「お店が焦げ臭くないのは、トーストとローストの違いを熟知しているからだよ」と穏やかに語るマスター。その言葉を聞いて、この一杯には科学者としての理論と、職人としての情熱がぎゅっと詰まっているんだな、と深く納得しました。
だからこそ、コーヒー独特の苦味やエグみが苦手な人でも「おいしい!」と感動してしまう、どこまでも優しくて深い味わいになるんですね。
理屈抜きでおいしいと感じる裏側に、しっかりとした科学的な裏付けがあるなんて、手元のカップが急にドラマチックなものに見えてきませんか?
音色を冠したコーヒーと濃厚チーズケーキの二重奏

メニューを開くと並んでいるのは、「豊饒の舞」「薔薇のアリア」「至福の序曲」といった美しい名前たち。 実はこれ、すべてお店オリジナルのブレンドコーヒーの名前なんです。
これらはすべて、音楽好きなマスターがそれぞれのブレンドから受けたインスピレーションで名付けたんだそうです。
そういえば、府中って「ジャズが盛んな街」としてもおなじみですよね。毎年秋の「JAZZ in FUCHU」で街中が音楽に包まれる、あのハッピーな空気感。そんな「音楽を愛する街」の空気がこのお店にも静かに流れている気がします。
BGMのジャズに耳を傾けながら、音楽の名前がついたコーヒーをゆっくり味わう。こういう時間は本当に幸せだなぁと感じます。

何度か通っている私ですが、今回は初心に帰って、初めての人に一番おすすめだという「豊饒の舞(ほうじょうのまい)」をいただきました。
一口飲むと、その名の通り、豊かな香りが口いっぱいに広がって……やっぱりおいしい。 しっかりとしたボディ感があるのに雑味がなく、じんわりと体に染み渡る優しさがあります。
最近は、より華やかな香りを求めて「薔薇のアリア」というブレンドも人気急上昇中だそうです。
そんなこだわりの一杯と一緒にぜひ楽しんでほしいのが、スイーツとのペアリングです。
今回はお店一番人気の「バスクチーズケーキ」をいただきました。

濃厚でクリーミーなチーズの味わいが、深みのあるコーヒーと最高に合うんです。
運が良ければアールグレイ風味のシフォンケーキにも出会えるので、見つけた時は思わず心の中でガッツポーズしちゃいます。
お気に入りの一杯を自宅でも「お持ち帰り」で楽しむ至福の続き
お店でおいしいコーヒーに出会うと、「家でもこの味が楽しめたらなぁ」って思いませんか?
ここでは、気に入った豆を100gからテイクアウトできるんです。豆のままはもちろん、希望に合わせて粉に挽いてもらうことも可能ですよ。

棚には手軽なドリップパックも販売されているので、自分用はもちろん、ちょっとした手土産にもぴったり。

ちなみに豆を200g以上購入すると、デザイン性の高いおしゃれな袋に入れてもらえるので、手にするだけでなんだか特別な気分になれちゃいます。
常連さんの中には、深煎りの「喝采の歌」や「ヨーロッパ協奏曲」を毎月500gずつ購入される方もいるそうです。

私はさきほど話題に出た「薔薇のアリア」がどうしても気になって、今回は豆のまま100gテイクアウトしちゃいました。
「サーバジア☆カフェ」の名前に込められた心ほどけるおもてなし

コーヒーの味と香り、そして心地よいジャズの音色。
味覚・嗅覚・聴覚のすべてが満たされると、改めてこのお店の居心地の良さの理由がわかる気がします。
余談ですが、店名の「サーバジア(Servasia)」には、「サーブ(Service)」と「アジア(Asia)」を組み合わせて、「アジアで一番のサービスを提供する」というマスターの熱い想いが込められているそうです。
その名前の通り、ここにはマニュアルではない、訪れる人の心を解きほぐす温かいおもてなしがあります。
コーヒーの香りとジャズに包まれる贅沢なひととき。
多磨霊園駅の近くのステキな隠れ家「サーバジア☆カフェ」。府中に住んでいて本当によかったなと、しみじみ感じさせてくれるお店です。
みなさんもぜひ、科学と職人技が織りなす「至福の一杯」を味わいに行ってみてください。
SARVASIA☆CAFE 府中小柳店
住所:東京都府中市小柳町1丁目1-3 メゾンキャンファウトリー 北側店舗
アクセス:京王線「多磨霊園駅」から徒歩約2分
連絡先:042-335-8820
営業時間:11:30-19:00
定休日:月曜日・火曜日
駐車場:なし(近隣に有料Pあり※1000円以上購入で100円補助)



















